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二次電池のサイクル寿命とはなんですか？

• 電池の充電と放電を1回ずつ行うことを1サイクルまたは1ピリオドと呼びます。
  規定された充電と放電を繰り返した際に、容量が規定値を下回るまで充放電を繰り返せるサイクルの合計回数を二次電池のサイクル寿命と呼びます。

電池の自己放電とはなんですか？

• 一次電池またはフル充電した二次電池を一定期間放置しておくと電池の容量が減っていきます。
  このような電力が減っていく現象を自己放電と呼びます。
  これは電気化学的な構造により決まるもので、池や貯水池などから水が失われていく様子に例えられます。

電池の内部インピーダンスとはなんですか？

• 電池のインピーダンスとは電流が電池の中を流れるときの抵抗です。
  一般的に内部抵抗は直流と交流の両方の抵抗を含んでいます。
  二次電池の抵抗は小さいので、直流で抵抗を測定すると電極が簡単に分極化して分極抵抗が発生してしまい正確な値を測定できません。

メモリー効果とはなんですか？

• メモリー効果はニカド（ニッケル・カドミウム）電池で顕著に発生します。
  従来の技術で作られたニカド電池の負極には厚いニッケルの結晶が生じていて、完全に放電していないニカド電池を充電すると、ニッケルの結晶が凝集して一次放電プラットフォームを作り出します。
  たとえより低いプラットフォームに放電できる程度の容量が電池にまだあったとしても、電池内に生じたプラットフォームは次のサイクルのための放電終了とみなされます。
  電池はこの過程を記憶するため次回の充電時にはこの減少した容量に基づいて充電されます。
  どのような使用方法であっても不完全な放電は容量の低下につながりますが、この効果を解消する方法は2つあります。
  1つはトリクル電流 (たとえば、0.1Cから0V) で深い放電を行うことです。
  もう1つは高電流 (たとえば、1Cレート) で数サイクル充放電することです。

気温は電池の性能にどのような影響を及ぼしますか？

• (たとえば-15℃などの) 気温が低い環境ではニカド電池やニッケル水素電池の放電率は明確に低下します。
  -20℃では電解液が凝固し始め、充電速度が大幅に低下します。
  (たとえば-15℃を下回る) 気温が低い環境では充電に伴い電池内のガス圧が上昇し、安全弁が開くことがあります。
  最も効率的な充電を行える気温の範囲は5℃から30℃です。
  一般的に気温が高くなるにつれ充電効率も高まります。
  しかし、気温が45℃以上になると電池内の材質の性能が低下して電池の寿命が大幅に縮まります。

「過充電」は電池の性能にどのような影響を及ぼしますか？

• 「過充電」とはある方法を用いて電池を完全に充電した後も継続して充電し続けることです。
  ニカド電池を例にとると、正極の容量レベルは負極の容量レベルよりも高いため、正極で生成された酸素が負極で生成されたカドミウムとセパレータを介して混ざり合うことがあります。
  通常の状態では内圧が大幅に上昇することはありませんが、充電により電池に流れ込む電流が多すぎる場合には充電時間が非常に長くなります。
  その結果として酸素を消費しきれなくなり、内圧の上昇による電池の歪みや電解液の漏れなどの問題が発生します。
  これにしたがい電池の性能も低下します。

「過放電」は電池の性能にどのような影響を及ぼしますか？

• 電池の電圧が設計値に達すると電池は蓄えたエネルギーを放出しきったことになりますが、この後も依然として放電させ続けると過放電と呼ばれる状態になります。
  一般的に終止電圧は放電電流から求めることができます。たとえば、終止電圧を1.0V/セルに設定すると0.2C〜2Cで放電することになり、0.8V/セルに設定すると3C以上、たとえば5Cや10Cとなります。
  過放電は電池の劣化等の原因となります。
  特に大電流や放電を繰り返した場合に特に顕著になります。
  一般的に過放電は電池の内圧を上昇させ、正極と負極で反応する材質の可逆性を損ないます。
  充電により一部回復することはありますが、容量は低下します。

短絡は電池の性能にどのような影響を及ぼしますか？

• どのような導電材料であっても電池の外部端子と接触させると短絡します。
  電池の構造によりますが、短絡は電解液の温度の上昇や電池内部でのガスの発生などの深刻な影響を及ぼします。
  電池内部のガス圧が電池のキャップの限界強度を超えた場合、電解液が漏れ出て電池が深刻な損傷を受けます。
  安全弁が正常に動作しない場合は爆発の危険すらあります。
  そのため短絡が発生しないよう注意することが必要です。